旭ヶ丘ホリクリニック歯科 田村先生の著書です。
「歯育て支援 Q&A」は、子育て中のお母様はじめ、医療従事者の方に好評頂いています。
旭ヶ丘ホリクリニックは、人生のはじめとなる、乳幼児歯科・小児歯科・小児矯正にも力を入れています。
旭ヶ丘ホリクリニック歯科 田村先生の著書です。
「歯育て支援 Q&A」は、子育て中のお母様はじめ、医療従事者の方に好評頂いています。
旭ヶ丘ホリクリニックは、人生のはじめとなる、乳幼児歯科・小児歯科・小児矯正にも力を入れています。
歯が生えてきたら、小児歯科を受診してください。虫歯がないから、歯医者さんに行かなくてもいいんじゃないかって思っていませんか。歯が生えたときが、虫歯予防のスタートです。乳歯が生え始めて、すべて生え終わる3歳ころまで「虫歯ゼロ」でいること、それが最初のゴールなのです。
生後5ヶ月ごろから1歳ごろまでに、下の前歯が生えてきます。ちっちゃな、かわいい歯です。それが生えたときに、虫歯にならないために気をつけることをお話します。虫歯になってからではなくて、虫歯にならないようにするためのお話しをします。お母様に乳歯についての知識があるのとないのとでは、その後のお子様の歯の状態や顎の形・歯並びに大きく影響します。私たちはいつも、「もっと早く教えてくれたらよかったのに。」というのをなくそうと思っています。そんなことがないように、私たちたちとお子様の歯についてお話させて頂けたらと思っています。
ところで、最近、「くわしく説明をしてほしい」と問診表に書いてあるのをよくみかけます。私たちは、できるだけたくさんお話しすることを心がけています。そして、話し終わった後にこう言います。「ここまでの説明で、何か質問はありませんか?」と。一方的にしゃべるのではなく、できるだけ疑問に答えようと思っています。遠慮せずに、どんどん聞いてください。でも、時間的な都合でどうしても伝え切れないことがあります。だから、話し足りないところを補うために、こうして書き込んでいるのです。こんなこと聞いたら笑われるかな? こんなこと聞いたらいやがれるかな?なんて気にしないでください。何でも聞いてください。私たちは質問していただくことで、皆さんが何を悩んでいるのかということがわかるのです。そして、質問していただくことで、私たちはよりよい診療をすることができるのです。
ママたちのネットワークやインターネットから、多くのことが得られるでしょう。でも、「いろいろな情報があるけれど、実際のところどうなの」、と感じたことはありませんか。私たちはできるだけ正確な知識(情報)を提供しようと心がけています。そして、実際に子供たちの口の中を見せていただければ、今の時点で必要なことを、的確にアドバイスすることができます。ぜひ一度受診してください。
この時期は、はみがきをしっかりとするのが難しい時期です。「この子は歯磨きを嫌がってできないんです」とよくいわれます。そう、むずかしいのです。だから歯磨きをして、虫歯予防をするという年齢ではないのです。
そこで、虫歯にならないようにするためには口の中に虫歯菌を入れないようにします。
虫歯は細菌が原因の感染症です。甘いものを食べて虫歯になるのは口の中にいる虫歯菌が砂糖を取り込んで酸を作るからです。ということは、虫歯菌がいなければ酸はできず、虫歯にならないってことになります。
口の中は腸内と同じで常在菌がいます。つまり、なんらかの細菌が口の中に大量に住み着いているってことです。常在菌には善玉菌と悪玉菌(悪さをするやつとしないやつ)がいます。虫歯菌は当然悪玉菌です。だから、悪玉菌が住み着かないようにしなければならないのです。
母子の虫歯菌の遺伝子を調べると、同じ型です。(育てた方、祖父母・お父様の場合は、その方と同じ菌)。
だから、ママの虫歯菌を赤ちゃんに移さないようにすることです。スプーンの共用、してませんか? ママの使っているスプーンで食べさせていませんか。一回したらもうだめってわけでは、ありません。それが食事の度に習慣的にならないように気をつけてください。
甘いものを与えない。わかっているけれど、これが難しいですよね。
たとえば、パパ、ママが甘いものを食べなければ、子どもも食べない。うまくいけば、この世の中に甘いお菓子があることさえ知らずに育っていきます。(ただし、親が教えなくても、テレビのコマーシャルで覚えたり、お兄ちゃん・お姉ちゃんやお友達が食べているのを見てしまいますよね。)
パパ、俺は甘いもの(ケーキや・おまんじゅう・チョコレート・キャンディ)なんか食べないよ、なんて言いながら、コーラやジュース・ポカリスエットを飲んだり、ポテトチップスなどのスナック菓子を食べていませんか?
虫歯菌、そして食べるもの。その2つに気をつけること。それが口の中を良好な環境にするために必要なことです。
そこでフッ素が必要なのです。
臨床で、歯の質の強さを調べるキカイはまだありません。だからどれくらい酸に対する抵抗力があるのかを数値で評価することはできません。でも、フッ素を塗ると歯の質が強くなることは実証済みです。フッ素を継続して塗っていくと、かなり歯の質は強くなります。だから、定期健診ごとにフッ素塗布をしているのです。
歯磨きは嫌がるものです。
でも嫌がるからといってやらないわけにはいかないのです。
手際よくしましょう。
手際よくって?
そう、しゃかしゃかしゃかと磨いちゃいましょう。
そのうち好きになってくれます。
ママやパパが楽しく歯を磨いているフリをしましょう。お子様専用のかわいい歯ブラシを買ってあげて、はじめは、パパやママのマネをする事からはじめませんか?
歯磨きは、絶対にしなきゃいけないんだという使命感でもなく、歯磨きしなきゃ虫歯になるんだからというダルダルでもなく、歯磨きすると気持ちいいじゃんというスタンスがいいんです。長続きするし、子どもも好きになってくれます。
そう、歯磨きはたのしいんだ!
赤ちゃんが生まれてから、日常に余裕がなくなって、自分のことが後回しになっていませんか。歯磨きする時間を作らないと、口の中の環境は悪くなっていきます。そのままほったらかしにしておくと、歯周病が進行していきます。
歯周病になると、歯茎からの出血、口臭、なーんか口の中に違和感がある。すっきりしない。
育児が忙しいときにこそ、ぜひ歯科を受診してください。日ごろ行き届かない口の中のお手入れを、私たち専門のスタッフが徹底的にクリーニングします。ブラッシング、スケーリング、ガムマッサージ、フェイスマッサージ。
プロフェッショナル・トリートメントで、お口の中をリフレッシュしませんか。
小さなお子様がいても大丈夫。一緒に連れてきてください。乳児にはベビーベッドを用意しています。
そう、誰でも歯医者に行くのは気が重いものです。まして、子どもなんだから、いやでしょう。
でも大丈夫、連れてきてください。なんとかなります。私たちは、嫌がる子どもたちでも、仲良くなりながらやっています。
以前、こんなことがありました。
小学校の中学年。そろそろ何でもできてほしい男の子。虫歯治療で麻酔をすることになって、押し問答。
「注射、いやや。」
「確かに、いややな。ちくっとして痛いもんな。でも考えてみぃ、今までにもっと痛かったこといっぱいあったやろ?たとえば走っててこけたときとか、サッカーボールが顔に当たって、めっちゃくちゃ痛かったときとかあるやん?それにくらべたら、注射なんかたいしたことないって。」
「うん。」
「いままでで、一番痛かったんは何やった?」
「注射。」
「...」
まあ、そういうことだってあります。
でも、スタッフ一同我々は、お母様・お父様と一緒に、お子様おお口の中の将来について、考えていく事を使命にしています。